ドグラ・マグラ

はーんです。

詰パラ2020年8月号 短大10「跳ね玉兎」

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詰将棋パラダイス 2020年8月号 短大10「跳ね玉兎」

 

41桂成、52玉、96馬、63桂、51成桂、42玉、97馬、75桂、41と、32玉、98馬、87桂生、31と右、22玉、99馬、同桂成、44角、33角合、同角成、同銀、12飛成、同玉、21角、22玉、32と 迄25手

 

5億年ぶりにブログを更新した。どうせ続かないとは思っていたが、ここまで予想通りに続かないとさすがに嫌になる。

 

さて本作、狙いを思いついてから作図までは本当にあっという間だった。あれっ本当にこれでいいの?と今でも疑ってしまう。なんせあの賢い可愛いエリーチカ柿木将棋様が解いてくださらないのだから、不安になるというもの(一応短手数用の思考にすれば時間はかかるが作意を答えてくれる)。特に余詰や変長の指摘がなかったので、胸を撫で下ろしている。

全て同じ意味づけでの四段跳ね。自作としてもかなり気に入っているし、結構珍しいかもとは思ったが、特に苦労せずに完成してしまったのもあり、まさかこれほど高評価を受けるとは本気で思っていなかった。唯一考えたのは、いかに駒数を増やさずに桂を自然に売り切れにするかという点くらいだ。もともと完全なと金送りだったのを、初手に桂を成ることで一枚成桂に変えられることに気づいたのは、我ながら冴えてたと思う。

これ、実は理論上(たぶん)99は角でなくてもなんでもいい。そう思うと、この手の作品はもっとあってもおかしくないし、なぜこれまで作られてこなかったのかよくわからない。馬の王手に対し桂をゼロ距離で打つことで馬を引かせないようにする構想は、特に最近よく見かける気がするのだが…結局それを利用した構想はほとんどが連合モノなので、そちらに気を取られこういった発想に至らなかったのかもれない。

そう思うと、ぼくってラッキーだね✌️

 

 

東方ロストワード

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東方ロストワードという最近サービスを開始した東方Projectのアプリを遊んでいる。

ZUN氏公認のアプリとしては2作目だが、これがなかなか面白い。

ストーリーや演出など、ところどころで「あ、これは東方ガチ勢が作ってるな」と感じるのもいいところ。

紅夢の魔女は魔理沙!(唐突)

 

始めたのは2週間ほど前だが、キャラの引きが非常にいい。

魔理沙咲夜鈴仙は2凸で、魔理沙はもう2枚あるので限凸可能。人形代は1度も使っていない。

(ほぼ)無課金勢としては十分すぎるくらいではないだろうか。

 

とまあ色々書きはしたが、何が一番嬉しいかというと

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紫を引けたことに尽きる。紫はフェス限なので仲間確定祝詞で引くことができず、しかも紫がピックアップされた時はまだアプリをやっていなかったので、極めて低い確率をかいくぐったことになる。

やはり俺と紫は運命の赤い糸で結ばれているとしか思えないのであった。

イェーイイェーイ✧\\ ٩( 'ω' )و //✧

 

そういえば数年前の広瀬稔氏の看寿賞作について、ちょっとした裏話がある。

「玉の周囲8マスに順番に駒を打つ」という見た目にもわかりやすく愉快な狙いの作品だが、何を隠そうあの狙いを発案したのは私なのである(非常に曖昧な記憶だが確かそうだった気がする)。

そしてその作品に「弾幕結界」と名付けるのが夢だった…のだが手順が手順だけに非常に難易度が高く、創作が難航しているうちに広瀬さんがサラッとあの図を見せてきた。

完全に打ちのめされた私だったが、せめて命名だけでも意思を残そうと思い「弾幕結界と名付けましょう」と進言したが、叶わなかった。

くやしいのうくやしいのう

 

ところで詰将棋をサボっていた期間、実は詰将棋同様に東方にもほぼ触れていなかった。そして詰将棋を再開したと同時に、東方熱も再燃した。不思議なものである。

 

(6月6日 15:13 追記)

 

広瀬氏本人より、件の作品はもともと独立して創作したもので、それを某イキロン氏に見せた時に「○○(私)も同じ狙いを考えていた気がする」という旨を伝えられ、そこで初めて狙いが被っていたことを知った、という詳しい経緯を伺った。ということは、その後私と広瀬氏が直接話した時に私自身も狙いが被っていたことをそこで初めて知り、命名についての話に進んだと思われる。

つまり、私が完全に自分の都合がいいように記憶を改竄していたようだ。広瀬氏からしたら、とんでもないイチャモンをつけられた格好となってしまった。こうなっては、ただただ頭を下げるのみである。すみませんでした………

人間の頭というのはアテにならないものだなあと痛感したのであった(こんな身勝手な記憶操作するのはお前だけだよ)

 

広瀬さん、詳しく教えていただきありがとうございました。また、勝手に自分のアイデアのように書いてしまい、本当に申し訳ありませんでした。心よりお詫び申し上げます。

m(T_T)m

第12回詰将棋解答選手権 第1ラウンド 4番

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第12回詰将棋解答選手権 第1ラウンド 4番 優秀作品賞

 

13と 同玉 14歩 23玉 24歩 12玉 13歩成 同玉 14銀 12玉 23歩成 同歩 13銀成 同玉 14歩 12玉 24桂 同桂 13歩不成 21玉 22歩 同玉 34桂 21玉 12歩成 同香 22歩 11玉 12香成 同玉 13歩 同玉 14香 迄33手

5年前の解答選手権で発表された作品。5年前……

創作のきっかけは上記太字部の銀→歩の打ち替え。不利打ち替えは不利合駒などの構想作の収束でよく使われるイメージがあり、それ単体では狙いとしては弱いと思われるが、本作では打ち替えの効果を打ち替えられた駒が動いた後に表れるようにしたのが工夫。打ち替えた歩を不成で動かす感触は悪くないと思う。さらに、狙いの打ち替えの前に歩→銀の打ち替えを入れることで歩→銀→歩という二段構えの打ち替えとなっているのが作者の自慢のポイントである。また、初手から収束までの全体的な雰囲気やリズムにも一貫性があり、メイン部を中心としたまとまりの良さも気に入っている。「空にかけ橋」の記事でも述べたように、構想を実現するのみではなく表現にも拘った自分らしい作品に仕上がったと思う。

そういえば先の記事で「空にかけ橋」が自作の中編で一番お気に入りと書いたが、よく考えたらこちらの方が好きかもしれない。とにかくどっちもめっちゃ好きなのである。

 

余談ではあるが、藤井聡太現七段が解答選手権優勝自戦記でこの作品にも触れられており『21玉となったとき成銀が歩だったら…』と狙いの部分についても書いていただいた。

詰将棋作家として、これほど名誉なことはない。私の一生の自慢である。

詰め将棋

なぜか詰将棋作家の中には「詰め将棋」という表記が許せない方が少なからず存在する。彼らは「詰め将棋」に親を殺されたのかと言わんばかりに「詰め将棋」に過敏に反応する。

こればかりは私には理解できない。一体詰め将棋と書くことがどんな不利益に繋がるというのだろうか。

心の中で思う分には勝手である。かくいう私もどちらかというと「詰将棋」の方がしっくりくる。その方が慣れ親しんだ表記だからだ。

しかし、Twitterやブログなどで直接「詰め将棋」を批判するという行為がわからない。世の中には「詰め将棋」と表記する本などいくらでも存在する。そういった本を読んで「詰め将棋って面白いな」となる人にとっては、「詰め将棋」がスタンダードなのである。

そういう人もいつかは詰パラなどを通ることで次第に「詰将棋」になっていくかもしれない。しかし、詰め将棋と書くことに対していちいち過敏に反応していては、せっかく詰将棋に興味を持ってくれそうな人にダメージを与えかねないと言いたいのだ。

 

というか、「詰め将棋」問題に限らず先例のような一部の詰将棋作家は何かと上から、しかも激しい口調で批判しがちであると思う。言っておくが、いくら詰将棋界隈の常識だとしても、それはごく一部のマニアにしか通用しないのだ。仮に気に入らないことがあれば一度相手の目線に立ってみて、それでも違うと思えばやんわりと教えてあげればそれでいい。

「詰め将棋」問題の類例として「問題」問題もある。詰将棋を「作品」でなく「問題」というとお怒りの声が飛んでくるというのだ。確かに我々の感覚では、詰将棋を「問題」というのは変かもしれない。しかし普通の将棋ファンからしたら詰将棋は所詮、棋力向上のための「問題」なのである。そういった気になる表現をされた時に、どういう対応を取るかで詰将棋に対するイメージが変わってくると私は思う。

やや趣旨からズレてしまったが、詰将棋ファンを少しでも増やしたいと思うのなら、「界隈の常識」を知らない一般人にも優しくすべきだと言いたいだけである。

 

とはいえ、中には何度言ってもわからない本当にタチの悪い人間もいるのだから、なかなか難しいものだ。

詰パラ2017年4月号 大学11「空にかけ橋」

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「空にかけ橋」

詰将棋パラダイス 2017年4月号 大学11 半期賞

 

11角 56玉 12角 23歩合 同角成 34歩合 同桂 36成香 22桂成 55玉 33馬 44桂合 56歩 同玉 34馬 45飛合 57歩 55玉 45馬 同桂 56飛 同桂 A32成桂 44飛合 同馬 同香 56歩 同玉 57歩 同桂成 66飛打 同香成 同飛 55玉 67桂 同成桂 56香 迄37手

 

A 成桂をどこに開いてもよい。非限定。

 

ちょうど3年ほど前に投稿したペンネームでの初入選作。

この構想自体はたしか8年ほど前から思いついてはいた。その当時の構図では玉は66におり、11角 67玉 12角 76玉 34桂……という手順を考えていたと思う。しかしさすがに一筋縄ではいかず、色々試行錯誤は繰り返したものの、結局うまくいかないまま時は流れた。

詰将棋から離れてしばらくした後、なんとなく未完成の構想リストを見返して、この構想に目をつけた。その時、ふと玉を55に配置し上下を繰り返すのみの構成にすれば実現できるのでは?と思いついた。そこからは大きな挫折もなく、完成図に辿り着いた気がする。

こうして本作は、発想から5年の時を経て日の目を浴びることになった。

タイトルは角の二つの遠打と、その道を桂馬が走る様子を架け橋に見立てている。また「かけ」には「架け」の他に「描け」「駆け」という字を「掛け」ているので、あえて平仮名にした。ふざけた作品名が多い自作の中では、それなりに気に入っているタイトルである。

 

本作は構想作に分類されるだろうし、そうした方が便利なので私自身もさっきから構想構想と言っているが、実は私は本作は構想作であって構想作でないと考えている。

私が本作を作る上で最も心がけていた点は、構想の目新しさでも美しさでも、ましてや収束でもない。11と12の地点が完全に初形の枠外からはみ出るようにする、それが一番重要なことであった。そうでないと、せっかくの遠打のインパクトが薄れてしまうではないか。

構想作家の方々は「そんなのは本質的なことではない」などと一蹴するかもしれないが、そもそも本作は「打ち歩を利用して11角と12角の連続遠打ができると面白そうだな」という妄想からスタートしている。つまり構想と表現方法はセットであり、私にとって遠打の感触は本作の価値そのものなのである。

ちなみに本作の構想を詰将棋の専門用語を用いて言い表すなら「連続ブルータス手筋」になるのだが、私は○○手筋を始めとする「専門用語」が好きではないので、あえてその表現は使わなかった。この考えについては、また別の記事で詳しく書こうと思う。

なお非限定はもちろん消したかったが、自分の創作技術では納得のいく消し方は思いつかなかった。そもそも私はメイン部でない非限定はそれほど気にする方ではないので、無理して消さなくてもいいかと思った次第。

 

私は構想作家ではないが、構想作も好きである。しかしそれ以上に手順をパッと見ただけで狙いや面白さが伝わる、サーカスのような作品を最も好む。構想作を作る時も、その表現方法に特に気を使っている。

本作は構想と表現が非常にうまくマッチしたと思っている。現時点で、自作の中編の中で最も気に入っている作。

再臨

コロナの影響で自宅にいることが増えたので、暇潰しにでもなるかなと久しぶりに詰将棋を触ってみると、これがなかなか面白い。

今までもペンネームで2年に1作ほど発表していたが、5年ぶりに詰将棋創作に本腰を入れようと思い、こんなブログまで作ってしまった。まあブログまで作ったのは、完全に某氏の影響を受けただけであるのだが。

というわけで、このブログでは詰将棋やその他の趣味のことなど、気まぐれに書き殴っていこうと思う。

また思ったことは基本的にそのまま書く予定なので、結構過激な記事も書くかもしれない。それについてはご了承願う。

 

ちなみに本名を始めとする私の個人情報は禁句とするので、存じていてもコメントや感想などで書くことはなるべくお断りさせていただく。理由は推して知るべし。無論、昔のペンネームや以前私が運営していたブログについて触れるなどは以ての外である。

 

おそらく長続きはしないであろうが、たまにでも覗いてコメント等いただけると大変嬉しく思う。